大学

大学無償化に関する法案が衆議院通過

低所得者世帯の学生に対し、大学などの授業料減免や給付型奨学金を拡充する「大学等における修学の支援に関する法律案」が4月11日に衆議院で可決し、参議院に送付されました。順調にいけば、2020年4月入学者を対象に施行されます。

授業料および入学金の減免制度は、支援対象となる学生に対して、大学などが授業料と入学金を減免する制度です。

支援対象となる学生は、住民税非課税世帯(年収270万円未満)およびそれに準ずる世帯の学生です。修学支援のため、「授業料および入学金の減免制度の創設」と「学資支給(給付型奨学金の支給)の拡充」を合わせて措置することになります。

ちなみに、”住民税非課税世帯に準じる低所得世帯”についても段階的な支援が実施されますが、年収300万円未満の世帯は(非課税世帯の)3分の2、年収300万円から年収380万円未満の世帯は3分の1が支援されます。

2040年に向けた高等教育のグランドデザイン

先日(11/26)、中央教育審議会から『2040年に向けた高等教育のグランドデザイン(答申)』が発表されました。

その詳細は下記のリンクからチェックしていただくとして、気になった点をいくつか。

文科省HP

 

●大学をはじめとする高等教育機関は就職予備校なのか?
⇒「産業界との連携」、「社会が要請する人材を育てる」といったことが書かれていますが、大学は就職のために学ぶ場所なのでしょうか?

●教育・研究コストの可視化
⇒今年のノーベル賞受賞者の本庶先生もおっしゃるように、基礎研究は成果が短期的スパンでは見えづらい分野です。日本は国土も狭く、資源も持たない国なので、ヒトやソフトで勝負すべきであると考えます。人類に貢献するとは思えない研究者の趣味の研究に科研費を投下するのは如何なものかと思いますが、成果がすぐには見えない分野にもお金を使わなければ、今の子どもたちが研究者になるころに、日本国内に存分に研究する環境がないということになっているかもしれません。

高等教育無償化(大学進学支援) 給付型奨学金

少し古いニュースですが、文科省(高等教育段階における負担軽減方策に関する専門家会議)が高等教育(大学)無償化の制度設計について報告をまとめました。

この制度は2020年4月にスタートする見込みです。

対象となる支援対象者(受験生)は、高校での成績を問われなくなります。平たく言えば、成績が悪くても進学意欲があればOKです。

気になる支援金額ですが、家庭の収入状況によって異なります。

住民税が非課税の世帯の場合、私立大学に進学すると最大70万円が減免(入学する大学に支給)されます。

さらには、世帯年収が300万円未満の場合は非課税世帯の2/3、世帯収入が380万円未満の場合は非課税世帯の1/3相当の奨学金を得られます。

 

この奨学金を得て大学に進学しても、大学に入ってから勉強をおろそかにすると打ち切りとなります。

具体的には、

●退学・停学

●修業年限(ほとんど学部で4年)で卒業できないことが確定

●1年間の習得単位数が標準的な修得単位数の5割以下

●1年間の出席率が5割以下など、学習意欲が著しく低い

上記4つのいずれかに該当する場合には打ち切りとなります。

 

何かと条件が付きますが、従来であれば大学進学をあきらめていた家庭にも可能性が広がる制度ですので、正しく運用されれば消費税の増税にも納得いくというものです。

財務省が定員割れ私立大に「補助金減らす」提言

読売新聞オンラインより)

 財務省は、24日に開かれる財政制度等審議会の分科会で、定員割れや赤字経営が続く私立大に対する補助金の減額や停止を提言する。少子高齢化で18歳人口が減少を続ける中、不要な補助金を減らし、私立大に経営改善を促す狙いがある。

政府は、学生の負担軽減や教育研究の向上のため、私立大を経営する学校法人に私学助成金と呼ばれる補助金を交付している。補助金には学生や教職員数などに応じて機械的に配分する「一般補助」と、特色ある教育研究で改革に取り組む学校への「特別補助」があり、2018年度予算で計3154億円にのぼる。

文部科学省によると、18歳人口はピークだった1992年の205万人から約90万人減少している。一方、私立大の数は6割、定員は4割、それぞれ増加した。16年度末時点で、国内の私立大570校のうち279校が定員割れとなり、そのうち6割の財務状況がマイナス収支に陥っている。

財務省は、提言で「経営改善がない法人は、特別補助などの助成対象から除外すべきだ」と指摘する。

そもそも学校は利益を追求する団体ではありませんが、やはり経営が赤字ではその存在意義を問われます。一部の例外を除き、赤字経営ということは学生が集まっていないということです。(定員を満たしているにも関わらず赤字なのは制度設計が誤っているか、経費の使い過ぎでしょう)

税金を投入する以上、一定水準の質が求められると思いますが、その基準となるモノが今は定員充足率という判断なのでしょう。

私立大の入学定員管理強化を3年間見送り

(朝日新聞digitalより)

文部科学省は19日、来年度から予定していた、私立大学を対象とした入学定員の管理強化を3年間見送ると発表した。定員を上回る入学生が1人でもいたら、その人数に応じて私学助成金を減らす予定だったが、既に行っている管理強化で一定の効果が上がっていると判断した。

ここ2年間の大規模大学の合格者絞り込みによる混乱を見て、3年間は2018年度入試と同じ基準でいくというものです。

その一方、補助金を増やす充足率は「95%~100%」という範囲から「90%~100%」へと範囲を広げました。

要は、「あくまで充足率は(110%ではなく)100%をめざせ」という文科省からのメッセージです。

 

静岡産業大学に新学部

静岡産業大学に2019年、新学部「スポーツ人間科学部」が誕生するようです。

それに伴い既存の学部にも変化あるようです。

現在:経営学部@磐田キャンパス・情報学部@藤枝キャンパス
2019年:スポーツ人間科学部@磐田キャンパス・経営学部@藤枝キャンパス

上記の通り、経営学部が藤枝に移転し、情報学部がなくなる(経営学部に吸収される?)ようです。

そして、磐田キャンパスに新学部ができるようです。

 

≪続報≫(2018/10/01)

スポーツ人間科学部の開設は2020年度に延期になったようです。2019年度の学生募集は磐田・藤枝の両キャンパス共に経営学部となるようです。

 

 

 

文科省が私立大学の学部譲渡を容認する制度の検討へ

文科省が私立大学の学部譲渡を容認する制度の検討に入ったことがわかりました。8月の中央教育審議会(中教審)で案が出されていていました(この時は学科単位にも言及されていました)。今までは手続き上、一度廃止にした上で、譲渡先の大学が新設する形式をとる必要がありましたが、ここの手続きを簡素化することになります。

 

ただ、経営が悪化した(学生が集まらない)学部がすんなりと譲渡先が見つかるのか?という、問題は考慮されていないようです。

静岡新聞の報道でも『譲渡対象となる学部に在籍する学生への影響など課題は多い』とされています。確かに県内の大学の学部が東京の大学に譲渡されたら、東京のキャンパスに通う事になるでしょうからね。

 

今後、具体的なルールが検討されるようなので、しばらくは注視しようと思います。

 

最近の文科省の動きを見ていると、「学生が集まらない大学は消えてもやむなし」という方針であるように受け取れます

 

田中真紀子さんが『新設大学を認めない』と発言した頃から風向きが変わったように感じます。