【読書メモ】受験勉強をしなければいけない本当の理由

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予備校講師の伊藤賀一先生と関正夫先生の『受験勉強をしなければいけない本当の理由』を読みました。

お二人は秀英予備校で教えたいたこともあります。
今は、動画教材(リクルートのスタディサプリ)にコンテンツを提供しています。

職業柄、あるいはこの本を出版した動機でもあるのでしょうが、受験勉強を肯定しています。
今や日本の大学の入学定員の半分近くはAOや推薦で占められていますが、この本では主に一般入試で受験する予定の受験生を想定して書かれています。

形式は生徒などからの質問に答える形ですので、気になる箇所から読めばOKです。

いくつか私の心に刺さった箇所を以下に抜き書きします。

 

Q.最近の就職は「学歴より個性重視」って聞いたけど・・・

A.「受験勉強」=「当然知っておくべきこと」
こんなことも知らないで、個性なんてでるわけない。

~個性というのは「その人独自の視点」のことですので、場合によってはとても静かで、でも静かに燃え滾るものです。
(中略)
受験勉強という「普通の人が知っておくべきこと」すら知らないで、個性なんで出てくるはずがないからです。

 

(私の意見)
高校生は生きている年数が短いことと、学校教育の影響で、大人や教師の言うことを簡単に受け入れるケースが多いと思いますが、一体だればQにあるようなことを言ったのでしょうか?
どこかの組織に属してやっていこうと思うなら、学歴は大きな武器です。
この本でも、特技を生かした仕事をしたいのなら、専門学校か修行にでることを推奨しています。
軽く10年以上社会人として働き、大企業、小企業の両方を経験した身からも、採用に際して学歴は重要です。だって組織の一員として迎えるのですから。

 

Q.今、成績最悪。で、底辺の大学に行って意味あるの?

A.何か特殊技能を身に着けたプロにならないのであれば、すごく意味がある。でも、そもそもなぜ自分が最後まで底辺レベルだって決めつける?

~ここで、産業の空洞化や外国人労働者の流入などについて、詳しく語るつもりはありません。しかし、常識で考えて、日本人の給料は世界屈指の高水準にあります。従来のような「代わりのいくらでもいる」単純労働が国内で必要とされ続ける可能性は極めて低いと言わざるを得ません。

 

(私の意見)

確かにおっしゃる通り。だが、努力する習慣がない人が底辺の大学へ行くのです。確かに少しばかり努力をすれば、底辺の少し上の大学に行くことは可能でしょう。だが、その<少し>の努力をしなくても、今までなんとかなってきた受験生がたくさんいるのです。

 

Q.「なんでもいいから××大に入りたい」と言ったら怒られた・・・

A.君はいたって健全。突き進め!

~いいんです。たかが大学じゃないですか。いいトコ行っときましょう。
(中略)
しかし、ボク(伊藤)は歴史を教えていて常に思います。「世の中はカネ(経済力)だ」と。どの時代でも、お腹一杯食べていれば、基本的に誰も文句はありません。
その反面、「自分の価値観はカネ(だけ)ではない」とも思うのも事実。つまり、人は物質的な価値と精神的な価値の間で、常に揺れ動くものなのです。

 

(私の意見)
憧れの大学を目指すことの何が悪いのでしょうか?そりゃ全く興味のない勉強を4年も6年もするのは苦痛かもしれませんが、入りたい大学に入ることの価値を自ら毀損しないでほしいと願います。

 

以上の通りです。若いうちに頭脳をフル回転することは、頭脳労働の要素がある仕事(ほとんどの職種が該当すると思いますが)では、非常に生きてきます。
勉強を思いきりできるのは生徒・学生の特権ですので、大いに勉強に励んでもらいたいと思います。

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